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Episode#2|この曲を作ろうと思った理由



「なんで急に曲なんですか?」

この質問、昨年も今年も、何度もいただきました。


そりゃそうですよね(笑)


確かに、普段はS&Cコーチとして学生アスリートを中心にトレーニング指導をしています。

音楽を専門に学んできたわけでもなければ、アーティストとして活動してきたわけでもありません。

なんなら、ピアノの「ド」の位置すら分からない人間ですからね...。


それでも、今年も指導校の選手たちへ向けて、一曲を作ろうと決めた理由があります。



これまで、たくさんの試合を見てきました。


勝って涙を流す選手。

負けて泣き崩れる選手。

ベンチで声を枯らす選手。

コートに立てず、悔しさを押し殺す選手。


その姿はすべて、本気で積み重ねてきた時間の証です。

だからこそ、試合前になると、どれだけ実力がある選手でも、不安になります。


「勝てるかな。」

「今日はダメかもしれない。」

「やっぱ試合になると自信がなくなります。」


そんな言葉を、何度も耳にしてきました。


でも、僕はずっと思っていました。


その不安を消してあげることはできなくても、

「ここまで積み重ねてきた自分を信じてほしい。」

その一言だけは、伝え続けたい。


普段の指導でも、「大丈夫!」「できる!」「やるだけ!」

そう声を掛けます。


でも、その言葉は、その場にいる選手にしか届けられません。


試合当日、

体育館へ向かうバスの中、

一人でイヤホンをつけている時間、

アップが終わり、試合開始を待つ数分間、

その瞬間、僕は隣にいることができません。


だったら、僕がいなくても、選手の背中を押せるものを作りたい。

そう思いました。


その答えが、「音楽」でした。

応援歌は世の中にたくさんあります。


「頑張れ。」

「諦めるな。」

「勝ち取れ。」

どれも素敵な言葉です。


でも、僕が本当に届けたい思いは、少し違います。


たとえ、勝負に勝てなかったとしても、

思い通りにプレーできなくても、

最終的に結果がどうであっても、

これまで積み重ねてきた時間には、何一つ無駄なんてありません。


だから、この曲は、「もっと頑張れ。」という歌ではありません。


「ここまで頑張ってきた自分を、信じてほしい。」

そんな歌です。


この曲を聴いた誰かが、試合前、ほんの少しだけ肩の力を抜けたり、

「自分はここまでやってきた。」そう思えるきっかけになれたら、

それ以上に嬉しいことはありません。


"You've come too far to doubt yourself."

ここまで積み重ねてきた努力は、あなたが思っている以上に、あなた自身を強くしています。


だから、どうか、最後は、自分を疑わない自分でいてください。



<次回予告>

Episode #3|「勝て」じゃない応援歌

なぜ『Already』には、「勝て」「負けるな」「諦めるな」という言葉を入れなかったのか。

この曲が目指した"応援"について、お話しします。





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