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Episode#3|「勝て」じゃない応援歌



応援歌と聞くと、

「勝て。」「最後まで諦めるな。」「頑張れ。」


そんな言葉が並ぶことが多い気がします。

もちろん、それが悪いとは思いません。


僕も試合会場では、心の中で何度も「頑張れ」と願っています。

でも、『Already』では、その言葉を選びませんでした。


試合前の選手たちは、とにかく不安になります。


「負けたらどうしよう。」

「うまくプレーできるかな。」

「緊張で吐きそう。」

「頭が真っ白になりそう。」


きっと誰もが、一度は経験したことがある感覚です。

そんな選手たちに、大人はよくこう声をかけます。


「頑張れ!」

「落ち着いて!」

「緊張するな!」


もちろん、その言葉には応援したい気持ちが込められています。

でも、正直に言うと、それは少し難しい。


だって、選手たちは好きで緊張しているわけではないから。


「落ち着けるなら、とっくに落ち着いている。」

「緊張しないで済むなら、そうしたい。」


そう思っているはずです。


『Already』は「緊張するな」という曲でもありません。


「緊張していい。」

「怖くてもいい。」

「不安になってもいい。」


まずは、その気持ちを否定しないことから始めたかったんです。


そして、選手たちが本当に欲しいのは、

「大丈夫。」という根拠のない励ましではないと思っています。


欲しいのは、「なぜ自分は大丈夫だと言えるのか。」

その理由です。


だから、この曲では何度も伝えています。


「君のこれまでは間違っていない。

「自分を疑わなくていい。」」


試合当日に突然強くなることはできません。

でも、それは裏を返せば、

試合当日に突然弱くなるわけでもないということです。


ここまで積み重ねてきた練習。

朝早く起きた日。

うまくいかなかった日。

何度も繰り返したシュート。

何度も走ったダッシュ。


そのすべては、もう自分の中にあります。

だから最後くらいは、自分やチームを信じてコートへ立ってほしい。


Episode #2の最後にも書いた、この言葉があります。

You've come too far to doubt yourself.

ここまで積み重ねてきた努力は、

あなたが思っている以上に、あなた自身を強くしています。


だから、どうか最後は、自分を疑わない自分でいてください。


それが、『Already』という応援歌に込めた、一番伝えたかったメッセージです。


だから、この曲のサビは『勝て』ではなく、

『君のこれまでは間違ってない』と始まります。



<次回予告>

Episode #4|曲の世界観

『Already』のサビで、最初に歌われるこの一節。

この曲の核となる言葉に込めた想いを、お話しします。



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